「眠りの質」を上げるために、まずは心身をリラックスさせる所から。
でもそれだけでは解決しない悩みってありますよね。
「朝、腰の痛みで目が醒める」「夜、腰が痛くて眠れない」
これってもしかして、寝具のせい?
腰痛の原因や症状は人それぞれ。でも、体に合わないマットレスや敷布団が腰に負担をかけている可能性は十分に考えられます。
その場合、寝具を改善する事で、腰痛の症状がよくなる事が期待できるでしょう。
どんなマットレスが腰に負担をかけるのか、どんなマットレスが腰痛に良いのか、ここで考えてみましょう。
あなたは大丈夫?寝ている時の基本の姿勢
睡眠中、腰に負担をかけないためにはどうすれば良いのか?
まずはマットレスなどを使わず、硬い床などに横になった場合で考えてみましょう。
人間の体は平らではないので、体の出っ張った部分に体重がかかることになります。
赤い矢印の部分、お尻と肩に体重がかかっているのがわかりますね。そして、腰の部分はその2個所の間。隙間ができて、宙に浮いてしまっています。そのため、横たわっていてもここを支えようと無意識に力が入っているのです。 硬すぎるマットレスや、所謂「せんべい布団」で寝ていてもこれに近い状態になってしまいますね。
実は重要!「寝返り」適切にうてますか?
では、ふかふかの柔らかい敷布団なら快適に眠れるでしょうか?
マットレスの世界にも、体の凹凸に合わせて深く沈み込む「低反発」を謳ったものがありますね。
自分の体に合わせて沈み込み、体を包んでくれるマットレスや敷布団の寝心地は良いもの。
しかしひとつ、注意しなければならないことがあります。
それが「寝返り」。
人が寝返りをうつのは、ノンレム睡眠からレム睡眠に移行する時で、平均1時間に2回程度が適切だと言われています。
「寝相が悪いと恥ずかしい」という感覚があるかも知れませんが、寝返りをうつのは実は重要。
布団の中の温度と湿度を快適に保つよう無意識にコントロールすると共に、同じ姿勢を続けることでひとつの場所に負荷がかかり過ぎたり、圧迫されて血流が滞ったりするのを防ぎます。
それだけでなく、日中に歪んだ骨格を整えてくれる働きもあるのです。
だから寝具選びには、「寝返りのうちやすさ」も大切。
深く体が沈み込むマットレスは、横たわった時には寝心地が良くても、商品によっては寝返りが打ちにくく、寝ている間に十分に寝返りが打てていない可能性があるのです。
それともうひとつ、特に腰痛がある人には、寝具が柔らかいと重たいお尻が沈み込み過ぎている可能性にも注意が必要です。
上の図のようにお尻が沈み込んでしまうと、体がくの字に曲がり、却って腰に負担のかかる姿勢になってしまいます。
また、沈み込む寝具は体に密着する分、熱がこもりやすくなります。折角寝心地の良い寝具で寝ていても、暑苦しさで目が醒めてしまう、なんてことになったら悲しいですよね。
では、腰痛にはどんなマットレスがいいの?
そうなると、腰に負担のかからないマットレスとは、硬すぎてもダメ、柔らか過ぎてもダメという事になりますね。 次のページでは、腰に負担をかけないマットレスについて調べてみます!