水にぷかぷかと浮かんでいるような心地よさで、1990年代後半には一大ブームにもなったウォーターベッド。
「ウォーターベッドって何?」と思われる方も多いかもしれませんが、ブームが去った現在でもその寝心地に魅了された方々からは根強い人気があるようです。
極上の寝心地で一度使うとほかのベッドでは寝られないというほどのウォーターベッドですが、数々のメリットの裏にはデメリットもあります。
ここでは、
ウォーターベッドのデメリットとともに、
難しく思われるメンテナンス方法についても詳しくご紹介します。
そもそもウォーターベッドとは?
「ウォーター=水」なので、なんとなく水で出来たベッドなんだろうなと想像はできますが、そもそもウォーターベッドとはどういったものなのでしょう。
一世を風靡したウォーターベッド
日本にウォーターベッドが初めて導入されたのは、1978年。ドリームベッド株式会社によって導入されました。
当時は、寝室に水を持ち込むということ自体がなかなか受け入れられなかったようですが、その寝心地の素晴らしさからじわじわと人気が高まり、1990年代後半には富裕層を中心に日本のベッド市場ではウォーターベッドブームが巻き起こりました。
ウォーターベッドの仕組みは?
ウォーターベッドとは、簡単に言うとベッドマットレス部分に水を入れたベッドのことです。
一般的なスプリングマットレスはその反発力によって体を支えますが、ウォーターベッドは水の浮力で体を支えます。
水の入ったマットレスが体の凹凸にぴったりとフィットすることで体圧を均等に分散してくれるため、スプリングマットレスと比べても体への負担が少なく、快眠へ導いてくれるのが特徴です。
極上の寝心地は「胎内記憶」
ウォーターベッド最大のメリットは、なんといってもその寝心地のよさにあります。
ウォーターベッドにはヒーターで水を温める機能がついていて、外気温の急激な変化からほとんど影響を受けることなく、冬の空気の冷たさや乾燥からも守ってくれます。その極上の寝心地は、冬であれば大きな湯たんぽに寝そべっているような心地よさなのだそうです。
これは、お母さんのお腹の中で羊水が胎児を急激な温度変化から守ることともよく似ています。また、ウォーターベッドでおやすみになった方の多くが「精神的解放感ややすらぎを感じる」といった感想を持たれるそうです。
安定した環境の中で体が自然な眠りのリズムに乗って開放されるウォーターベッドは、誰もが経験したことのある母親の「胎内記憶」と深く関係しているのではないかと考えられています。
水の浮力で身体を支える
ウォーターベッドには、
という「パスカルの原理」が使われています。
布団やマットレスでも使っていくうちにウレタンや綿が硬くなったりスプリングがへたったりして最初の寝心地が失われてくるものですが、ウォーターベッドはこの永遠不変の原理を利用しているため、寝心地が長持ちするというメリットがあります。
また、人の体と水の比重はほぼ同じため、ウォーターベッドに寝そべることはプールで浮いている状態に近いのだそうです。
そして、体の力が抜けたとき人の骨格は一番自然な立っているようなポーズになり、これが理想の「立位のような寝姿勢」なのです。
※「パスカルの原理」によって、重い腰が沈み込むこともなく背骨は自然なカーブを描き、体を凸凹に保ったまま各部を同じ力で支えてくれる
整骨院でも使われている?
ウォーターベッドで検索していると「整骨院」というキーワードが出てきますが、調べていくとそれはウォーターベッド型マッサージ器のことだと分かりました。
これは、ウォーターベッドと同じく水で出来たベッドですが、マッサージ機能や温水機能がついていて水圧の刺激によって体をほぐしてくれるというものでウォーターベッドとは原理は同じですが、まったくの別物です。設備のある整骨院では施術を受けることができます。
マッサージチェアやローラー式でのもみほぐしは、ごつごつとした感触が背中や肩に当たりときどき痛いことがありますが、ウォーターベッド型マッサージ器の水圧の刺激には次のような効果があり、とても人気があるそうです。
- ストレス解消
- 血液循環の向上
- 筋肉疲労物質の除去
- 心と体のリラクゼーション
- 抹消の血行促進
イメージとしては、ジェットバスや打たせ湯のような柔らかくて力強い刺激だそうですが、確かにリラックス効果がありそうですね。
ウォーターベッドとはまた違いますが、水の力のリラクゼーション効果は、整骨院でも使われているのです。
ウォーターベッドの種類
ウォーターベッドには、ハードサイドタイプとソフトサイドタイプの2種類があります。
この2つのタイプの違いは、水深です。
水の入っているバッグの水深をより深くする(水の量を多く入れる)と重量が増えるため床にほぼ直接設置する必要があるため、そのバッグを硬いフレームで囲った構造がハードサイドタイプです。
対して、ソフトサイドタイプは、水深を浅くする(少ない水の量で調整する)ことで、バッグを柔らかいフレームで囲うことができる構造になっています。
ハードサイドタイプ
ハードサイドタイプは、フレームの中にマットレスを入れるタイプのウォーターベッドのことです。
水の入ったやわらかいマットレスをフレームで固定するため、ソフトサイドと比べてやわらかい寝心地になります。
水深が深いハードサイドタイプは水の浮力を直接感じることができる一方、重量が重たくなるので設置場所が限られてしまうことがあります。
ウォーターベッドならではの体が水に包み込まれるような寝心地を楽しみたい方におすすめです。
ソフトサイドタイプ
ソフトサイドタイプは、スプリングマットレスと同じようにフレームの上に水の入ったマットレスを乗せるタイプのウォーターベッドです。
軽量化を目的として作られているため、設置場所が限定されることはないでしょう。
マットレスの形が崩れないようにカバーにしっかりとした素材を使っているためハードサイドと比べて硬い寝心地です。
少ない水の量で揺れと沈み込みの少ない寝心地になるよう開発を重ねているため、ハードサイドタイプよりも値段も少しお高くなりますが、ゆらぎが少ないので、ウォーターベッド初心者の方にはこちらがおすすめです。
ウォーターベッドのデメリットは?
寝心地や耐久性は◎なウォーターベッド。
メリットもたくさんありましたが、気になるデメリットはどういったところでしょうか。
値段が高いので買うまでのハードルが高い
ウォーターベッドは、とにかく高級品です。
現在国内で唯一のウォーターベッドブランドである「ウォーターワールド」の公式サイトでラインナップされた商品を見ても、デザインや機能によって価格は大きく幅がありますが、30~80万円くらいが相場のようです。(一番高いデザインは、160万円くらいするものも!)
ウォーターベッドの平均耐久年数は約7~8年。また、引っ越しなどの移動によって耐久年数がより短くなる場合もあります。
中には10年以上快適に使われている方もおられるようですが、定期的なメンテナンスを欠かさず行った場合でも10年以内で買い替え時期だそうです。
値段の高さゆえ、購入するまでのハードルはほかの寝具と比べてもとてもとても高いと思います。
重たいので設置や移動が大変
ウォーターベッドは、マットレスに水を入れているため重さがあります。
ハードサイドタイプのクイーンサイズで商品重量は約720㎏程度ですが、一般的な現代建築のご家庭であれば充分に設置可能です。
鉄筋コンクリートなどのマンションにお住まいの場合は心配ありませんが、木造家屋のアパートなどになると場合によっては耐荷重等の確認が必要になるかもしれません。
また、その重たさから一度設置すると安易に模様替えなどで動かすことはできません。引っ越しなどで移動させる場合はもちろん「水抜き」が必須です。自分で行うこともできるのですが、素人が下手に抜いてしまうと復元できなくなる可能性があるので、やはり専門の業者にお願いする方が安心でしょう。
ウォーターベッドはその重たさから設置や移動には細心の注意が必要なのです。
毎月の電気代+維持費がかかる
ウォーターベッドは、ヒーターでウォーターバッグを常時温め続けるので電気代がかかります。冬はもちろん、夏でも寝冷えする可能性があるので基本的には一年中電源を入れておかなければいけません。
一般的なクイーンサイズのバッグタイプのウォーターベッドでも、電気代は月々約2,200円(年平均)。ウォーターベッドは一年中いつでもベッドに入った瞬間から心地よい温度ということを考えれば、妥当な電気代なのかもしれません。
そのほかにも、空気抜きや年1回の防腐剤の注入などメンテナンスにかかる維持費がかかり、電気代と維持費を合わせると年間約3万円くらいかかるそうです。
何かとお金がかかってしまうのもウォーターベッドのデメリットです。
多くのメンテナンス業者が撤退している
1990年代後半にブームとなったウォーターベッドですが、残念ながらその人気は長くは続かず、多くのメンテナンス業者が撤退していることも事実です。
ウォーターベッドを日本に初導入したドリームベッド株式会社が扱う「WATER WORLD」は、現在日本で唯一のウォーターベッドブランドです。
「WATER WORLD」は、ウォーターベッドブームの衰退に左右されることなく常に一定の品質を保ち続けたことで、ウォーターベッドを全国規模で展開できる唯一のブランドとして認知されました。
そして、今ではウォーターベッドの製造・販売・メンテナンスを一手に引き受けています。
また、「WATER WORLD」の正規取り扱いショップである「家具の里」もまた信頼のおけるウォーターベッド専門店で、販売からメンテナンスまでを請け負っています。
水に浮いた状態のため、酔う?
そもそも最初に水の上で眠ったのは、飲料水を入れたヤギの皮袋の上に眠ったアラブの砂漠の民だと言われています。
このアイデアに科学的な視点で注目しその効果を評価したのが、イギリスの病院でした。当時のウォーターベッドは、木枠の中に水を入れた袋を詰めたもので温度調節も揺れ防止対策もされていませんでした。
それから約150年、改良に改良を重ねた現在のウォーターベッドにはバッグの内部に波動を抑えるファイバーやランバーサポートと呼ばれる揺れ防止機能がついているので、寝返り後の揺れも数回程度でおさまるため酔うほど揺れることはまずないようです。
長い時を経て、ウォーターベッドは進化しているんですね。
冷えるので腰痛持ちには不向き?
ウォーターベッドには、バッグの中に温度調節ができる専用のヒーターがついているため、夏は涼しく冬は温かく一年中快適な温度で過ごせます。
夏でもヒーターなしでは冷えすぎてしまう恐れがあるので、基本的には一年中ヒーターの電源は入れたままです。
そのため、冷えるということもなく腰痛の方でも安心して使うことができます。
ウォーターベッドのメンテナンス方法を詳しく教えます
ウォーターベッドのメンテナンスには以下のようなものがあります。
専門業者(表はWATER WORLDの料金)への依頼には、基本料金にプラスして出張費がかかります。
アフターサービス内容 | 基本料金 |
引っ越し(解体・設置) | 38,500円(税込) |
部屋移動(解体・設置) | 38,500円(税込) |
水抜き解体 | 22,000円(税込) |
注水・セッティング | 22,000円(税込) |
水量調節 | 7,150円(税込) |
アフターケアパック (防腐剤の注入+空気抜き+ベッド点検) |
7,150円(税込) |
難しく思われるウォーターベッドのメンテナンスですが、水量調節や防腐剤の注入、空気抜きなど自分でできるものもあります。
自分でできそうなメンテナンスはやってみるといいと思いますが、少しでも不安がある方は、専門業者にお願いした方が安心です。
年に一度バッグの中に「防腐剤」を入れる
ウォーターベッドは年に一度だけバッグの中に「防腐剤」を入れなければいけません。これは、中の水を清潔に保つのはもちろんバッグを内側から保護して長持ちさせるコンディショナーの役割も果たします。
ウォーターバッグの耐久性アップのためにも毎年忘れずに「防腐剤」を注入してください。
〈防腐剤の入れ方〉
1.防腐剤のキャップを押さえながら左に回してキャップを外す
2.ウォーターバッグの注入口を引っ張り上げて、キャップをゆっくりと左に回して外し、中蓋を取り注水口から防腐剤を入れる
3.入れ終わったら水が混ざるように5~6分程度マットレスを軽くゆする
〈ウォーターベッド 防腐剤〉
ウォーターバッグの内部からビニールを保護し水の腐敗も防ぐデラックスタイプの濃縮タイプの防腐剤。一年に一回、一本注入2,530円(税込)。
空気の音が気になったら「空気抜き」する
きしきしとスプリングがきしむ音が気になる方にはウォーターベッドがおすすめというほど、完全に空気を抜いてしまえばまったくの無音のウォーターベッド。
購入後は、設置をする際にウォーターバッグ内の空気は抜き取っていますが、ヒーターが機能しているため気泡が少しずつ発生して自然と貯まり、それが原因で空気のポコポコとした音が聞こえる場合があります。
気にならない方はいいのですが、気になる方は目安として3~6か月に一度程度、空気を抜く作業が必要になります。
〈ウォーターベッド用 空気抜き〉
空気抜きの作業を簡単にしてくれるエアーブリーダー1,320円(税込)。
〈空気の抜き取り方〉
1.ウォーターバッグの注水口を引っ張り出して、注水口のキャップと中蓋を取る。
2.エアーブリーダーの細い部分を注水口にしっかりと差し込む
3.エアーブリーダーを上下に動かし空気を抜き取る
4.空気を抜き終えたらエアーブリーダーを注水口からゆっくりと抜き取り中蓋とキャップをしっかり締める
このとき、注水口の取っ手を持ってキャップを回さないように気をつけてください。取っ手が破断してウォーターバッグを傷つけることがあります。
引っ越しの際は専門業者におまかせする
引っ越しの際は専門業者におまかせしましょう。
ウォーターバッグの水抜き・解体・設置は、予想以上に時間がかかります。また、引っ越し当日は大変忙しいです。時間に追われて焦ってしまい、内部のずれや引きずってバッグに傷がついてしまっては復元できなくなってしまう場合もあります。
ウォーターベッドを長く使い続けるためにも、この作業は専門業者におまかせするのが安心です。
バケツと灯油ポンプで簡単に「水量調節」できる
ウォーターベッドは水に浮いている浮遊感がなによりも魅力なので、寝心地に気になるところがあれば水量の調節が必要です。水の入ったバッグが柔らかい場合は水を足し、バッグが硬い場合は水を汲み出して減らしながら調節します。
このときに必要なのはバケツと新品の灯油用ポンプです。
〈水量調節の仕方〉
1.ウォーターバッグの注入口を引っ張り出して、注水口のキャップと中蓋を取る。
2.新品の灯油用ポンプを差し込み、バッグが柔らかい場合は水を足す。硬い場合は水を汲み出して減らす。(バケツを用意)
3。空気が入った場合はこのあと空気抜きも行う。
理想は、一日に10リットルずつくらい減らして寝心地をチェックするといいそうです。これも自分でできそうなメンテナンスですね。
「水漏れ」が起きた場合はすぐにパッチで補修する
ウォーターバッグの素材はPVC(ポリ塩化ビニル)なので、この素材は長年使用していると硬くなり劣化します。
ウォーターベッドの水漏れは、このような劣化によるものや同じ部分にものが当たって擦れたところからの痛みでキズがつき穴があいたものがほとんどです。水漏れと言っても、水がピューと飛び出すわけではなく、涙が頬を伝うくらいの感覚でじわーっとにじみ出るため、何か月も水漏れに気づかないこともあるそうです。
でも心配はありません。パッチキットで補修すれば問題なくその後も使うことができます。ただし、大きな穴や長い切り口の場合は、販売店に問い合わせるのがいいようです。
〈水漏れ補修の仕方〉
1.穴の開いた箇所を見つけたら、周囲の水を拭き取る。
2.パッチキットの中に入っている補修用ビニールを穴の大きさに合わせて切る。
3.穴の周囲と補修用ビニールの両方に接着剤をすき間ができないよう丁寧に塗り、接着剤の表面が少し乾きはじめたら穴の中心へ補修用ビニールを貼り付ける。
4.穴の位置から四方へすき間ができないように押し固め約30分間乾燥させる。水が漏れてこなければそのまま使用できる。
〈ウォーターベッド パッチキット〉
接着剤と補修用ビニールがセットになったパッチキット1,045円(税込)。ウォーターバッグに小さな穴が開いた場合に簡単に修理ができます。
ウォーターベッド Q&A
だんだんウォーターベッドのことが分かってきましたね。
けれど、よく目にする一般的なベッドとは違うので、まだまだ分からないことがあるのではないでしょうか。
ここでは、ウォーターベッドのよくある質問をまとめてみました。
Q:ウォーターベッドの耐用年数はどのくらい?
A:使用状況にもよりますが、平均耐用年数は一般的に約7~8年です。また、引っ越しなどの移動によって耐用年数が短くなることがあります。
Q:ウォーターベッドは日本製ですか?
A:WATER WORLDのウォーターベッドは、バッグはアメリカで開発されたもので輸入品ですが、フレームはすべて日本製です。
Q:ウォーターバッグの中の水の入れ替えは必要ですか?腐らない?
A:一年に一回、定期的に防腐剤を注入すれば水の入れ替えは不要です。水が腐ることもありません。
Q:ウォーターベッドのバッグの中にカビが生えたりしませんか?
A:バッグはビニール素材のため、バッグ自体からカビが発生することはありませんが、パッドシーツ・寝具などは定期的に取替えて洗濯することをおすすめします。
Q:ウォーターベッドのバッグの水は結露しませんか?
A:結露の可能性はありません。バッグには温度調節ヒーターがついているので温度の急激な変化は起こりにくく、またバッグが直接外気に触れることがないためです。万が一、結露が起こった場合はマットのどこかが破損している可能性があるので、バッグの状態を確認してください。
Q:ウォーターベッドの水漏れが起こる心配は?
A:ウォーターベッドは改良を重ね、水漏れの可能性は限りなく低くなっています。ですが、ヘアピンなどの鋭利なものが刺さってしまった場合は、バッグに穴が開いてしまうことがあります。漏れてしまった水はセーフティーライナーという場所に溜まるので、ベッドの外に水が漏れる心配はありません。また、パッチキットで補修することで小さな穴は修理が可能です。
Q:フレームなしでバッグのみに使用はできる?
A:必ずベッドフレームと併せて使用してください。また、他メーカーのフレームだと重量や大きさの設定が違います。WATER WORLDのバッグに合わせた商品開発をしているので、バッグとフレームはセットでご使用ください。
Q:ウォーターベッドは、寝返りがしにくい?
A:ウォーターベッドにはバッグの内部に波動を抑えるファイバーなどが入っているので寝返りがしづらいことはありません。
また、寝返りには、体重によって圧迫された体の部分の痛みや血行不良を体位を変えることでやわらげる役割がありますが、同時に熟睡の大敵とも言われます。ウォーターベッドの場合、水の浮力によって体の曲線にきめ細かくフィットして体圧をバランスよく分散し血行がスムーズに保たれるので、最小限の寝返りで上質な睡眠を得ることができます。
Q:ウォーターベッドに二人で寝たいけど、隣の人の寝返りが気にならない?
A:ウォーターベッドには、二人寝の方のために水の入ったバッグが左右に分かれている2バッグタイプというものがあります。これだと、揺れるのは自分のバッグだけになるのでお互いの安眠を妨げることはありません。
ウォーターベッドとよく比較されている製品は?
ウォーターベッドの購入を検討されている方は、寝心地が似ているほかの製品とも比較しているようです。
それぞれの特長とウォーターベッドとの違いを見てみましょう。
エアーベッド
エアーベッドはその名の通り、「エアー=空気」を入れて使用するベッドです。空気の入れ具合で硬さを調節できるので、自分好みの寝心地を実現できます。
とても軽く値段もお手頃です。空気を抜くとコンパクトに折りたためるため、来客用やアウトドア用のベッドとして使用する方も多いですが、耐久性はあまりありません。やわらかくて寝心地がよいという特徴がありますが、腰痛持ちの人にはおすすめできません。
ジェルベッド
ジェルベッドもウォーターベッドとよく似ていますが、水ではなくゲル状の液をマットレス部分に使用したベッドのことをいいます。
ウォーターベッドと同じようにヒーターが備え付けられているため、冬でも快適な温度を保つことができ、また夏は涼しく快適に寝られるというメリットがあります。
ウォーターベッドとは違ってメンテナンスの必要はありません。もしジェルが劣化したり破損しても、小分けのパックになっているため一部だけ交換できるというメリットもありますが、耐久年数はウォーターベッドと同様10年くらいだそうです。
また、ウォーターベッドは水なので流せますが、ジェルの処分が面倒というデメリットもあります。最近ではもう販売してるところもほとんどありません。
テンピュール
テンピュールは、米国航空宇宙局NASAによって開発された素材を使用し、NASAに唯一認定されているマットレスメーカーです。
まるで身体が宙に浮いているかのように完全にリラックスした無重力状態にあるような感覚が特徴の低反発マットレスです。
ウォーターベッドとは違いますが、その寝心地は高く評価されています。その一方で、熱がこもりやすい・気温で硬さが変わるので冬場は硬すぎるなどの声もあります。
キングスダウン
キングスダウンは、100年以上も続くアメリカの老舗マットレスブランドです。
ポケットコイルマットレスですが、そのやわらかめの寝心地がウォーターベッドの寝心地に近いと感じる方が多いようです。
最近では、IDC大塚家具とのコラボレーションで「レガリア」というブランドを出しており、日本人に合うように改良された寝心地は、まるで雲の上で眠っているかのような素晴らしさだといいます。
まとめ
値段も高く、水の重さで動かすのも大変、電気代・維持費もかかり、おまけにメンテナンスも面倒なウォーターベッド。
こんなにもデメリットはたくさんあるのに、その寝心地に魅了された人たちは「次買うときもウォーターベッド」だそうです。
そのくせになる寝心地は、人間が誰しも経験した母親の胎内にいるときのようなぷかぷかと浮かんでいる心地よさと安心感からなるものなのかもしれません。
全国の有名百貨店や大型家具店では、実際にウォーターベッドを試すことができます。購入を検討されている方は、是非一度その寝心地を体感してみてくださいね。
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